2022年05月27日 - Tomo Masakura    

GitLabの初期パスワード

GitLabの初期パスワードをバージョンごとに解説します。

GitLabの初期パスワードは何度か改定されています。検索しても古い情報で困った経験はないでしょうか?古いバージョンのGitLabの初期パスワードも含めてまとめて紹介します。

GitLabの初期パスワード

GitLabの初期パスワードは何度か改定されています。ググっても古い情報だったり、GitLabの公式ドキュメントは量が多すぎてたどり着けなかったり…

備忘録を兼ねてブログにしました。

GitLabの初期パスワードを最新のものから紹介します。なお、管理者ユーザー名は一貫してrootです。

最新(GitLab 14.0から)の初期パスワード

GitLab 14.0のOmnibus Packages及びDocker Image版から初期パスワードがランダムになりました。

パスワードは/etc/gitlab/initial_root_passwordファイルに書かれています。

Omnibus PackageをインストールしたGitLabサーバーで次のコマンドを入力します。

$ sudo cat /etc/gitlab/initial_root_password

Docker Image版では次のコマンドを入力します。

$ docker exec <gitlab container name> cat /etc/gitlab/initial_root_password

なお、このファイルは24時間経過後に、どこかのタイミングで削除されます。

詳しくは公式ドキュメントのSet up the initial password をご覧ください。

GitLab 14.0より前の初期パスワード

GitLab 13.xまでは最初にGitLabにアクセスするときにGitLabのrootのパスワードを設定するよう要求されます。

インストール直後の画面

分かりやすくていいですね!

GitLab 14.0で変更された理由は安全が理由です。GitLabをセットアップしてから初期パスワードを設定するまでの間に第三者にGitLabのコントロールを奪われるのを防ぐためです。

GitLab 8.6.0より前の初期パスワード

GitLab 8.5.xまでの初期パスワードは5iveL!feでした!

今どきGitLab 8.6.0より前をインストールすることはないと思います。(GitLab 8.6.0は2016年リリースです)

しかし、14.0で初期パスワードががランダムになった結果、ググってよく出てくる5iveL!feを入力してログインできないケースも多いのではと思います。

GitLabで初期パスワードが5iveL!feと書かれているサイトを見つけたらそっと閉じてください。

初期パスワードをあらかじめ決める

GitLabのセットアップを自動化してたりするとランダムなパスワードでは問題があるかもしれません。GitLabはセットアップ時に初期パスワードを指定できます。

環境変数GITLAB_ROOT_PASSWORDもしくは/etc/gitlab/gitlab.rbファイルのgitlab_rails['initial_root_password']に初期パスワードを設定してgitlab-ctl reconfigureを実行します。GitLabをインストールした直後のみ有効です。

詳しくは公式ドキュメントのSet up the initial passwordをご覧ください。

パスワードリセット

パスワードがわからなくなった場合、GitLabのログイン画面より再設定ができます。しかし、再設定メールが届かなくてどうしようもないケースもあるでしょう。

次のようにしてパスワードをリセットするタスクを実行します。

$ sudo gitlab-rake "gitlab:password:reset[root]"
Enter password: 
Confirm password: 
Password successfully updated for user with username root.

詳しくは公式ドキュメントのReset a user’s passwordをご覧ください。

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