GitLabの初期パスワードは何度か改定されています。検索しても古い情報で困った経験はないでしょうか?古いバージョンのGitLabの初期パスワードも含めてまとめて紹介します。
GitLabの初期パスワード
GitLabの初期パスワードは何度か改定されています。ググっても古い情報だったり、GitLabの公式ドキュメントは量が多すぎてたどり着けなかったり…
備忘録を兼ねてブログにしました。
GitLabの初期パスワードを最新のものから紹介します。なお、管理者ユーザー名は一貫してroot
です。
最新(GitLab 14.0から)の初期パスワード
GitLab 14.0のOmnibus Packages及びDocker Image版から初期パスワードがランダムになりました。
パスワードは/etc/gitlab/initial_root_password
ファイルに書かれています。
Omnibus PackageをインストールしたGitLabサーバーで次のコマンドを入力します。
$ sudo cat /etc/gitlab/initial_root_password
Docker Image版では次のコマンドを入力します。
$ docker exec <gitlab container name> cat /etc/gitlab/initial_root_password
なお、このファイルは24時間経過後に、どこかのタイミングで削除されます。
詳しくは公式ドキュメントのSet up the initial password をご覧ください。
GitLab 14.0より前の初期パスワード
GitLab 13.xまでは最初にGitLabにアクセスするときにGitLabのrootのパスワードを設定するよう要求されます。
インストール直後の画面
分かりやすくていいですね!
GitLab 14.0で変更された理由は安全が理由です。GitLabをセットアップしてから初期パスワードを設定するまでの間に第三者にGitLabのコントロールを奪われるのを防ぐためです。
GitLab 8.6.0より前の初期パスワード
GitLab 8.5.xまでの初期パスワードは5iveL!fe
でした!
今どきGitLab 8.6.0より前をインストールすることはないと思います。(GitLab 8.6.0は2016年リリースです)
しかし、14.0で初期パスワードががランダムになった結果、ググってよく出てくる5iveL!fe
を入力してログインできないケースも多いのではと思います。
GitLabで初期パスワードが5iveL!fe
と書かれているサイトを見つけたらそっと閉じてください。
初期パスワードをあらかじめ決める
GitLabのセットアップを自動化してたりするとランダムなパスワードでは問題があるかもしれません。GitLabはセットアップ時に初期パスワードを指定できます。
環境変数GITLAB_ROOT_PASSWORD
もしくは/etc/gitlab/gitlab.rb
ファイルのgitlab_rails['initial_root_password']
に初期パスワードを設定してgitlab-ctl reconfigure
を実行します。GitLabをインストールした直後のみ有効です。
詳しくは公式ドキュメントのSet up the initial passwordをご覧ください。
パスワードリセット
パスワードがわからなくなった場合、GitLabのログイン画面より再設定ができます。しかし、再設定メールが届かなくてどうしようもないケースもあるでしょう。
次のようにしてパスワードをリセットするタスクを実行します。
$ sudo gitlab-rake "gitlab:password:reset[root]"
Enter password:
Confirm password:
Password successfully updated for user with username root.
詳しくは公式ドキュメントのReset a user’s passwordをご覧ください。