はじめて GitLab.com を利用するには、アカウントを作成する必要があります。 アカウントは無料で作成できますが、 GitLab.com には英語のページしか存在しないため、 どうすれば良いのか分からずに戸惑う方もいると思います。
そこで、この記事ではGitLab.comのアカウントを作成する手順を説明します。 また、GitLab.comを便利に利用するためにUIを日本語表示に変更する方法を説明します。 さらに、安全に利用するために必要な、2要素認証の有効化、パーソナルアクセストークンの生成、SSH鍵を追加する手順も説明します。
動作確認バージョン
以下のバージョンで動作確認をしました。バージョンによっては、動作や表示に違いが発生する場合があるのでご注意ください。
- GitLab Enterprise Edition 13.1.0-pre 3e8037f6171
GitLab.comのアカウントを作成する
ログインしていない状態で GitLab.com にアクセスすると、 about.gitlab.com という GitLab のコーポレートサイトへリダイレクトされます。 GitLab.com のアカウントを作成するには、このページの右上にある Register をクリックします。
注: 既存のアカウントでログインする場合は Sign in をクリックします。
GitLab.com のナビゲーション
続いて、サインアップフォームにアカウント情報を入力して Register をクリックします。
サインアップフォーム画面
項目 | 説明 |
---|---|
First name | 名前。日本語も使用可能です。 |
Last name | 苗字。日本語も使用可能です。 |
Username | ユーザー名。「半角英数」と「-(ハイフン)」と「_(アンダースコア)」と「.(ドット)」が使用可能です。「.(ドット)」の使用は非推奨 |
メールアドレス。GitLabからのメールが受信可能なアドレスを使用してください。 | |
Password | パスワード。最低8文字以上で、「半角英数」と「記号」が利用可能です。 |
I accept the Terms of Service and Privacy Policy | サービス利用規約とプライバシーポリシーに同意する場合はチェックしてください。 |
I'd like to receive updates via email about GitLab | GitLabについての更新情報をメールで受け取る場合はチェックしてください。 |
サインアップフォームの入力項目
続いて、プロフィールの入力画面が表示されます。 Role は業務での役割を選択します。「Software Developer」のままでも特に問題はありません。 Who will be using GitLab? は会社やチームで利用する予定の場合は「My company or team」を選択し、個人で利用する予定の場合は「Just me」を選択します。 入力したら Get started! をクリックします。 ここでの入力情報は、GitLabの利用には影響しない参考情報のため、適当に入力しても問題はありません。
プロフィール入力画面
サインアップが完了すると次のような画面が表示されます。
サインアップ完了後に表示される画面
しばらくすると、登録したメールアドレスに GitLab から「Confirmation instructions」という件名でメールが届きます。 メールアドレスの確認を完了するため、メールを開いて Confirm your account というリンクをクリックしてください。
しばらく待ってもメールが届かない場合は次のことを確認してください。
- 迷惑メールに振り分けられていないか?
- 登録したメールアドレスが間違っていないか?
以上で GitLab.com のアカウントの作成は完了です。
UI を日本語表示に変更する
続いて、使いやすいように UI を日本語表示に変更しましょう。 そのためには、画面右上のユーザーアイコンから Settings をクリックします。
ユーザーアイコンのドロップダウンメニュー
ユーザー設定画面が表示されるので、サイドメニューの Preferences をクリックします。 続いて Localization セクションの Language で Japanese - 日本語
を選択して、 Save changes をクリックします。
基本情報の設定画面
画面をリロードして UI が日本語表示に変更されていれば成功です。
日本語表示でのUI
以上で UIの日本語表示の設定は完了です。
2要素認証を有効化する
最近はリスト型攻撃での不正アクセスによる情報漏えいが増えています。 アカウントへの不正アクセス対策として、ぜひ2要素認証を有効化しましょう。
2要素認証を有効化するには、サイドメニューの アカウント をクリックして表示される アカウント設定画面の 2要素認証を有効にする をクリックします。
2要素認証を有効にする
2要素認証の登録画面が表示されるので、スマホの2要素認証アプリで画面に表示される2次元バーコードをスキャンしてください。 スキャンに成功するとアプリにPINコードが表示されるので、表示されているPINコードを画面に入力して 2要素認証アプリで登録 をクリックします。 なお、2要素認証アプリについては Googleで検索 して、各自でインストールしてください。
2要素認証アプリで登録
2要素認証が有効化されると次の画面が表示されます。 スマホを紛失したり、機種変更をして2要素認証アプリを使用できなくなると GitLab にログインできなくなってしまいます。 そのような場合は、この画面に表示されているリカバリーコードを使用してログインすることできます。 必ず、画面に表示されているコードをメモするか、コードをダウンロードして失くさないように保管してください。
2要素認証が有効化
以上で2要素認証の有効化は完了です。
パーソナルアクセストークンを生成する
2要素認証を有効化すると、パスワードを使用して GitLab.com に git push
したり、 docker push
したりすることができなくなります。 そのため、パーソナルアクセストークンを生成して、パスワードの代わりにパーソナルアクセストークンで認証する必要があります。
パーソナルアクセストークンを生成するには、はじめにサイドメニューの アクセストークン をクリックします。 続いて、次のように項目に入力して Create personal access token をクリックします。
パーソナルアクセストークンの生成画面
項目 | 説明 |
---|---|
名前 | トークンの名前。任意の名前を付けて問題ありません。例では「個人用」と入力しています。 |
有効期限 | トークンの有効期限。空白のままにすると無期限となります。 |
スコープ | トークンの権限の範囲。必ず api にチェックを入れてください。それ以外にはチェックを入れなくても問題ありません。 |
パーソナルアクセストークンの入力項目
パーソナルアクセストークンの生成に成功すると次のような画面が表示されます。 生成されたトークンはここでしか表示されないので、必ずコピーしてローカルのファイルなどに保存してください。
生成されたパーソナルアクセストークン
以上でパーソナルアクセストークンの生成は完了です。
SSH 鍵を登録する
SSH 鍵を登録すると GitLab に SSH で git push
などができます。 さらに、もしも2要素認証のリカバリーコードを無くして GitLab にログインできなくなった場合でも、SSH 鍵が手元にあれば SSH でリカバリーコードを生成することが可能です。 そのため、念の為に SSH 鍵を登録しておくことをおすすめします。 SSH でリカバリーコードを生成する方法については こちらのドキュメント を参照ください。
はじめに、SSH 鍵を生成する必要があります。 SSH 鍵の生成方法は Googleで検索 して、各自で行ってください。
SSH 鍵を生成したら、サイドメニューの SSH 鍵 をクリックします。 続いて、次のように項目を入力して キーを追加 をクリックします。
SSH 鍵を追加
項目 | 説明 |
---|---|
キー | 先に生成した SSH の公開鍵 をコピー&ペーストしてください。 SSH の秘密鍵と間違わないように注意してください。 |
タイトル | 任意の値を入力して問題ありません。SSH 鍵のコメントが自動で入力されるのでそのままでも問題ありません。 |
Expires at | 有効期限。入力しない場合は無期限となります。 |
SSH 鍵を追加の入力項目
以上でSSH 鍵の追加は完了です。
まとめ
以上で、GitLab.com でアカウントを作成して初期設定を行う手順は完了です。
なお、GitLabの 料金ページ で購入処理を行わない限り、自動的に課金される心配はありません。 まずは練習用のプロジェクトを作成して、GitLab で何ができるのかを色々とお試し頂くのが良いと思います。